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STOMACH PAIN AND DAD

  • 執筆者の写真: Kana Yamaguchi
    Kana Yamaguchi
  • 2024年11月27日
  • 読了時間: 4分



今なんだかお腹が痛い。確かに賞味期限切れのTOFU(こちらのアジアンショップでは平気でそういうものを売っている。割引されてるので私は迷わず買う。)を食べたけど、そんなことで痛くなるような腹ではない。なんでだろう。


原因不明の腹痛に苦しみながら、初めての記事に相応しい恥ずかしい思い出を記したい。

腹痛のたびに思い出すお父さんとの思い出だ。


大学一年生の頃、私は無類のアイス好きが度を越して夕飯がアイスの時があった。怒られないというのは最高のスパイスだった。全ての種類を食べるべく、市場調査に余念がない生活。特にしろくまアイスが好きだった。かき氷のようで、フルーツがたくさん入っているアレだ。


ある日見つけた北九州とコラボしたしろくまアイスは、ファミリーパックでホールケーキほど大きかった。もちろん買った。無駄にストイックな精神を持っていたので、一晩で食べた。


そして次の日には、とんでもない腹痛に襲われる。冷や汗が出て、胃がキリキリ痛い。同時に生理が来たので体調は最大限に悪かった。胃の痛みは慢性化していたので、特大アイスと生理のダブルパンチで無事限界を迎えた。


そして家の中で気を失って倒れた。床にゴロンとなった状態で目が覚めた時には、頭にタンコブができていた。近くに炊飯器があったのでそれに頭をぶつけたらしい。なんでそんな床近くに炊飯器があったのかは聞かないで欲しい。


どうにも震えが止まらず、気持ち悪かったので生まれて初めて救急車を呼んだ…自分で。

大泉学園のマンションに救急車が来るまで10分。体調がちょっと良くなるには十分な時間で、冷静さも取り戻していた。救急車の呼び方は学校で教えてもらったけど、キャンセルの仕方は…?


困ったなあと思っている間に救急車が到着。立てるほど回復していなかったので、やはり来てもらって良かったと自分を納得させながら救急車に乗せてもらった。


「痛みは10段階中どれくらいですか?」


正直3くらいまで回復していたが、制服姿の世間的にホットとされるだろう部類の救急隊員にお腹を押されながら聞かれたので、罪悪感と共にドギマギしながら答えた。


「7、ですかね」


大嘘だ。そんなことはないのだろうけど、ホットな救急隊員が首を傾げたように見えた。『罪悪感は10段階中の10です。』心の中で呟いたのを覚えている。


小さな病院に運ばれて、診断を受けながら緊急連絡先に連絡する?と言われた。ただの胃腸炎だったけど栄養をちゃんと摂っていなかったので、生理も相まって一人で家に帰れる気がしなかった。お父さんに連絡する。


「すぐ行くから」


お父さんは仕事中にも関わらず、そう言ってくれた。小声で本当は体調はかなり良くなってはいるんだと言ったら、笑われた。罪悪感が初めて減った瞬間だった。


すぐとは言っても、岩手から東京へのすぐ、だ。最短で大泉学園に来るのは3時間後。ここでも申し訳なさを感じたけど、一人暮らしだったから親に面倒を見てもらう感じが恋しかった。3時間病院のベットで待たせてもらった。


お父さんはそれから数日間、仕事を休んで面倒を見てくれた。キッチン込みの狭い7畳で二人暮らし。お父さんは怖い見た目だけど、体調が悪い時に甲斐甲斐しく面倒を見てくれる感じはなかなか好きだ。いつも文句を言いながら何でもやってくれるお父さんが、文句なしで何でもやってくれる。なぜお母さんに電話しなかったのかは覚えてないけど、お母さんは電話に一発で出ないとかそんな理由だったともう。私と同じだ。あとお母さんが来たら、しばらく滞在して西武百貨店での買い物に付き合うことになっていただろう。それはそれで良いけど。



海外に暮らして、親に飛んできてもらうほどのことはまだ経験していない。でも、親に面倒を見てもらう感覚は恋しい。それはどの子供も、いつまでもそうなのかも。



プラハにも、料理やら掃除をしにきて欲しい。


今お腹が痛いことを最大限に誇張して伝えたら来てくれるだろうか。

いや、いずれこの文を読んだらバレるのでやめておこう。

 
 
 

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